賃貸の壁紙が剥がれた時の対応と費用相場

1.はじめに

賃貸物件に住んでいると、壁紙の剥がれが気になることがあります。家具の移動やテープの使用、ペットのひっかき傷など、さまざまな原因で壁紙は傷んでしまいます。中には、湿気や経年劣化で自然に剥がれることもあり、「修理が必要だけど費用は誰が負担するの?」と悩む方も多いでしょう。

本記事では、壁紙が剥がれたときの適切な対応や修理費用の相場、貸主・借主の負担範囲について詳しく解説します。また、小さな剥がれを自分で修理する方法や、注意点についても紹介します。トラブルを防ぐためにも、正しい知識を身につけ、スムーズに対応できるようにしましょう。

2. 賃貸で壁紙が剥がれた!まずやるべきこと

賃貸物件で壁紙が剥がれてしまった場合、慌てて自己修理するのはNGです。まずは状況を確認し、適切な対応を取ることが重要です。ここでは、壁紙が剥がれたときにやるべきことを詳しく解説します。

まずは管理会社や大家に報告する

賃貸物件では、原状回復のルールが決められているため、勝手に修理を進めるとトラブルの原因になります。まずは管理会社や大家に連絡し、対応方法を相談しましょう。

報告の際のポイント

「どこが、どのくらい剥がれているか」を具体的に伝える
写真を撮って送るとスムーズ
修理の手配は管理会社・大家の指示を待つ

特に、自然剥離や経年劣化によるものか、自分の過失によるものかによって、修理費の負担が変わるため、管理会社の判断を仰ぐことが大切です。

剥がれた原因を確認する

壁紙が剥がれた原因によって、修理費用を誰が負担するのかが変わります。以下のチェックポイントをもとに、原因を整理しましょう。

借主(自分)が負担する可能性があるケース

原因具体例
自己過失家具の移動時に擦った、強くこすった
テープ・ポスター両面テープやマスキングテープを剥がしたら壁紙も剥がれた
ペットのいたずら犬や猫が引っ掻いて剥がれた
タバコのヤニ長期間喫煙し、壁紙が変色・劣化して剥がれた

上記のケースでは、借主が修理費を負担する可能性が高いです。

貸主(大家)が負担する可能性があるケース

原因具体例
経年劣化長年住んでいる間に、自然に剥がれた
湿気による劣化壁の結露やカビの影響で壁紙が浮いた・剥がれた
建物の問題施工不良で接着が弱く、壁紙が自然に剥がれた

これらのケースでは、貸主が修理費を負担することが一般的です。

ただし、契約内容によっては借主負担になることもあるため、賃貸契約書や管理会社の説明をよく確認しましょう。

剥がれた部分を写真で記録する

剥がれた箇所の写真を撮影し、修理費用の負担を判断する際の証拠として残しておきましょう。

写真を撮る際のポイント

剥がれた範囲が分かるように、引きと寄りの両方で撮る

照明を使って、傷や剥がれの詳細が分かるようにする

原因が分かる場合(テープ跡、ペットの爪痕など)、それも記録する

管理会社に報告するときに、写真を添付するとスムーズに話が進みます。

修理方法を確認する

管理会社からの指示を待ち、修理の方針を決めましょう。修理には主に以下のような方法があります。

修理方法の種類

修理方法費用相場説明
部分補修3,000円〜8,000円小さな剥がれ部分を補修する
1㎡程度の張り替え5,000円〜15,000円剥がれた部分のみ張り替える
全面張り替え(壁1面)15,000円〜30,000円広範囲に剥がれた場合、壁1面を張り替え
部屋全体の張り替え50,000円〜100,000円部屋全体の壁紙を交換する

勝手にDIY修理するのは要注意!


小さな剥がれなら自分で補修することもできますが、素人修理で悪化すると余計な費用がかかることもあります。必ず管理会社と相談してから修理を進めましょう。

修理費用の負担を確認し、正式に修理を依頼する

修理方法が決まったら、費用の負担がどちらになるのかを確認しましょう。

借主が負担する場合

管理会社の指定業者を使う or 自分で手配する

修理完了後、費用を管理会社に支払う

貸主が負担する場合

管理会社や貸主側が業者を手配

借主側の費用負担なし

契約内容によっては、修理費の一部を借主が負担するケースもあるため、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

3. 壁紙剥がれの修理費用相場

壁紙が剥がれた場合、修理の方法や範囲によって費用が大きく変わります。ここでは、修理費用の相場や、修理方法ごとの違いを詳しく解説します。

壁紙の修理費用相場一覧

以下の表は、一般的な壁紙剥がれの修理費用の目安です。

修理内容剥がれの範囲費用相場(円)修理の特徴
部分補修数cm〜10cm程度3,000円〜8,000円小さな剥がれを補修用のりやパッチで修復
1㎡程度の張り替えA4用紙〜クッション1枚分程度5,000円〜15,000円剥がれた部分のみ新しい壁紙を張る
壁1面の張り替え6畳の1面(約10㎡)15,000円〜30,000円広範囲の剥がれ・汚れを補修
部屋全体の壁紙張り替え6畳の全壁(約40㎡)50,000円〜100,000円部屋全体のリフォームレベルの修理

※費用は業者や地域によって変動します。また、使用する壁紙の種類(量産クロス or 高級クロス)によっても異なります。

修理方法ごとの詳細な費用と特徴

部分補修(3,000円〜8,000円)

こんな場合に適用

少しの剥がれ(指先サイズ)を直したい

テープ跡や家具の擦れによる小さな剥がれ

補修方法

壁紙用のりを使う(1,000円〜3,000円)

壁紙補修パッチを貼る(2,000円〜5,000円)

業者に依頼して部分補修(3,000円〜8,000円)

ポイント
小さな剥がれなら自分で補修できるが、色や模様が合わないこともあるので注意。

1㎡程度の張り替え(5,000円〜15,000円)

こんな場合に適用

A4サイズ以上の剥がれ

テープ剥がし跡やペットの爪とぎ跡が広がった場合

補修方法

剥がれた部分のみを切り取り、新しい壁紙を張る

壁紙の継ぎ目が目立たないよう、同じ柄を選ぶのがポイント

ポイント
DIYでも可能だが、既存の壁紙と柄や色が合わないと目立つことがあるため、業者に依頼するのが無難。

壁1面の張り替え(15,000円〜30,000円)

こんな場合に適用

剥がれが広範囲に及んでいる(1㎡以上)

壁の一部だけ色が変わるのを避けたい

補修方法

壁1面(約10㎡)を新しい壁紙に張り替える

業者が施工し、均一できれいな仕上がりに

ポイント
借主の過失で修理する場合は、原状回復のための張り替え費用が請求されることもある。

部屋全体の壁紙張り替え(50,000円〜100,000円)

こんな場合に適用

全体的に壁紙が剥がれている

タバコのヤニやペットの臭いで汚れている

補修方法

6畳部屋(壁面約40㎡)の壁紙をすべて張り替える

施工時間は半日〜1日程度

ポイント
タバコのヤニやペットによる汚れは、貸主が借主に修理費用を請求することが多い。

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DIYと業者依頼の違い(費用・仕上がりの比較)

修理方法DIY費用業者依頼費用仕上がり難易度
部分補修1,000円〜3,000円3,000円〜8,000円やや目立つ簡単
1㎡程度の張り替え2,000円〜5,000円5,000円〜15,000円自然な仕上がり中程度
壁1面の張り替え5,000円〜15,000円15,000円〜30,000円業者の方がきれい難しい
部屋全体の張り替え10,000円〜30,000円50,000円〜100,000円業者推奨非常に難しい

ポイント

小さな剥がれならDIYでもOK

広範囲の張り替えは業者依頼がベスト

失敗すると修理費が高くなるため注意

修理費用を安く抑えるコツ

大家や管理会社に相談する
→ 経年劣化なら貸主負担になることが多い

部分補修で済ませる
→ 剥がれが小さいうちに補修すると費用が安く済む

DIYで対応する
→ 小さい剥がれなら補修のりやパッチで直せる

業者の見積もりを比較する
→ 費用を抑えるために、複数の業者に見積もりを取る

4. 費用は誰が負担するの?貸主と借主の責任範囲

賃貸物件で壁紙が剥がれた場合、「修理費用は誰が負担するのか?」が大きなポイントになります。結論から言うと、剥がれた原因によって貸主(大家)負担か、借主(入居者)負担かが決まります。

ここでは、責任範囲を詳しく解説し、トラブルを防ぐためのポイントも紹介します。

貸主(大家)が修理費を負担するケース

壁紙の剥がれが 経年劣化や建物の構造上の問題によるもの であれば、原則として貸主が修理費用を負担することになります。

貸主負担になるケース一覧

原因具体例貸主負担の理由
経年劣化5年以上住んでいて自然に剥がれた長期使用により避けられない劣化のため
湿気・結露による劣化部屋の湿気が原因で壁紙が浮いた・剥がれた建物の構造上の問題
施工不良新築やリフォーム直後に壁紙が剥がれた最初の施工に問題があったため
地震や建物の歪み地震の影響で壁紙にひび割れや剥がれが発生入居者の責任ではない自然災害のため

貸主負担のポイント

「通常の使用範囲内の劣化」なら、借主が負担する義務はない

「国土交通省の原状回復ガイドライン」では 6年以上経過した壁紙は原状回復費用を請求できない とされている

貸主側の責任で剥がれた場合は、修理費を請求されないことが多い

借主(入居者)が修理費を負担するケース

借主の 不注意や故意による損傷 が原因で壁紙が剥がれた場合、修理費用は借主負担になります。

借主負担になるケース一覧

原因具体例借主負担の理由
家具の擦れや移動家具を動かした際に壁紙を破いた過失による損傷
テープやポスターの剥がし跡両面テープやガムテープを剥がしたら壁紙が剥がれた入居者の使用方法による損傷
ペットの爪とぎ・噛み跡猫が爪を立てて壁紙が剥がれたペットによる損傷は原則として借主負担
タバコのヤニ汚れ長期間の喫煙で壁紙が変色し、張り替えが必要になった喫煙による汚れや臭いは借主負担
子供の落書きや傷クレヨンやペンで落書きをしてしまった故意の損傷とみなされる
自分でDIY修理して失敗壁紙を自分で貼り直したら仕上がりが悪くなった不適切な修理で悪化した場合も借主責任

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借主負担のポイント

借主が「通常の生活範囲」を超える使用をして壁紙が傷んだ場合、修理費用を請求される

「タバコのヤニ汚れ」「ペットの爪とぎ」など、入居者の生活習慣が原因の劣化も原状回復の対象

退去時の修理費用として敷金から引かれることが多い

トラブルを防ぐための対策

事前に賃貸契約書を確認する

契約書には「原状回復のルール」について記載があるため、事前に確認しておくとトラブルを防げます。

入居時の状態を写真で記録する

入居時に壁紙の傷や汚れを写真に撮っておくと、退去時に「入居前からあった傷です」と証明しやすくなります。

DIY補修は慎重に行う

小さな剥がれなら自分で補修できますが、広範囲の修理は業者に依頼するのが無難です。

退去時にしっかり確認する

退去時に修理費用を請求されたら、内容をよく確認し、納得できない場合は「国土交通省の原状回復ガイドライン」を参考に交渉しましょう。

5. 自分で修理するのはアリ?DIY補修のポイント

壁紙が少し剥がれた場合、「業者に頼むと高そうだし、自分で直せないかな?」と思うこともあるでしょう。
結論として、小さな剥がれならDIY補修可能ですが、広範囲の修理は業者に依頼するのが安全 です。

ここでは、自分で修理できるケースとできないケース、補修のやり方、注意点を詳しく解説します。

DIY修理が向いているケースと向いていないケース

DIY修理が向いているケース(小規模な補修)

状況具体例修理方法
軽度の剥がれ角や継ぎ目が少し浮いている壁紙用のりで貼り直す
テープ跡による小さな剥がれ(数cm程度)両面テープやマスキングテープを剥がしたら少し壁紙が剥がれた補修シール or 壁紙用のりで修復
爪で引っかいて小さく破れたペットや指先で小さな穴ができた補修パッチで隠す
継ぎ目が開いている壁紙のつなぎ目が浮いている専用のりで接着

剥がれが小さい(10cm未満)ならDIYでも十分対応可能!

DIY修理が向いていないケース(業者依頼推奨)

状況具体例リスク
広範囲の剥がれ(10cm以上)1㎡以上の壁紙が剥がれている自力で直すと仕上がりが悪くなる
壁紙がボロボロになっている古くて粉が落ちる、触ると崩れる下地処理が必要になる
タバコのヤニ・水漏れ跡壁紙が黄ばんでいる、黒カビが発生している壁紙の張り替えが必要
賃貸契約でDIY禁止修理したら契約違反になる可能性あり退去時に高額請求のリスク

広範囲の剥がれや下地のダメージがある場合は、DIYではなく業者に依頼するのがベスト!

DIY補修の方法と手順

壁紙の端が浮いている場合(軽度の剥がれ)

使う道具:壁紙用のり(500円〜1,500円)、ヘラ(100円〜500円)

手順

剥がれた部分のホコリやゴミを拭き取る

壁紙の裏側に壁紙用のりを薄く塗る

ヘラや布を使って押さえながら接着

乾くまでしっかり押さえて完成

ポイント

ボンドや木工用のりはNG!(剥がれの原因になる)

薄く均等にのりを塗るときれいに仕上がる

小さな穴や破れ(1cm〜5cm)の補修

使う道具:壁紙補修シール(1,000円〜3,000円)、カッター、ヘラ

手順

壁紙の破れた部分をきれいに整える(ギザギザをカット)

壁紙補修シールを穴の大きさより少し大きめにカット

破れた部分にシールを貼り、ヘラでしっかり押さえる

シールの端をぼかすようになじませて完成

ポイント

透明タイプの補修シールなら目立ちにくい

補修シールの色や柄を壁紙と合わせると自然な仕上がりに

テープ跡で小さく剥がれた場合(数cm程度)

使う道具:壁紙補修パッチ(1,000円〜2,500円)、または壁紙のり

手順

剥がれた部分をきれいに整える(汚れを拭く)

壁紙補修パッチを剥がれた部分に貼る

ヘラでなじませる

ポイント

マスキングテープを使うと事前に剥がれを防げる

補修パッチは、なるべく壁紙の色や柄に近いものを選ぶ

壁紙の継ぎ目が開いている場合

使う道具:壁紙用のり、継ぎ目補修テープ(500円〜1,500円)

手順

継ぎ目の隙間に壁紙用のりを塗る

ヘラや布で押さえて密着させる

必要に応じて継ぎ目補修テープを使う

ポイント

のりを塗りすぎない(はみ出ると汚れの原因になる)

継ぎ目補修テープは目立たない透明タイプが◎

DIY修理の注意点(やってはいけないこと)

ボンド・木工用のり・瞬間接着剤はNG!

→ 壁紙が硬くなり、剥がれが悪化する

色が違う壁紙を貼らない

→ かえって目立ってしまい、原状回復時に修理費用を請求される

大きな範囲を無理に補修しない

→ DIYで広範囲を直すと仕上がりが悪くなり、余計に高額な修理費がかかることも

賃貸契約でDIY禁止の場合は勝手に直さない

→ 退去時に契約違反とみなされ、修理費用を全額請求されるリスクあり

6. まとめ:壁紙が剥がれたらまず管理会社に相談を!

賃貸物件で壁紙が剥がれた場合、まずは管理会社や大家に報告し、原因を確認することが重要です。経年劣化や建物の問題なら貸主負担、テープ跡やペットの傷など入居者の過失が原因なら借主負担になります。

修理費用の相場は、部分補修なら3,000円〜、1㎡程度なら5,000円〜15,000円、壁1面の張り替えは15,000円〜30,000円程度が目安です。

小さな剥がれなら壁紙用のりや補修パッチを使ってDIY補修も可能ですが、広範囲の損傷や契約上DIY禁止の場合は業者に依頼するのが安全です。退去時のトラブルを避けるために、入居時の写真記録や契約内容の確認が大切です。適切な対応をとり、無駄な費用負担を防ぎましょう!