賃貸物件の保証会社とは?料金を抑えるには?

1. はじめに

賃貸物件を契約する際、多くの物件で「保証会社」の利用が求められます。しかし、保証会社とは具体的にどのような役割を果たし、入居者にとってどのような影響があるのでしょうか?本記事では、保証会社の仕組みや種類、メリット・デメリット、審査のポイント、そして保証会社を利用する際の注意点について詳しく解説します。

2. 賃貸物件の保証会社とは?

賃貸保証会社とは、入居者が家賃を滞納した場合に、代わりに家賃を立て替える会社のことを指します。かつては連帯保証人が一般的でしたが、保証会社を利用することで大家や管理会社が家賃回収のリスクを軽減できるため、近年では保証会社の利用が必須となる物件が増えています。

3. 保証会社の仕組み

賃貸物件の契約をする際、多くの大家(オーナー)や管理会社は、入居者に「保証会社」の利用を求めます。保証会社とは、入居者が家賃を滞納した場合に、大家へ代わりに家賃を支払う(立て替える)会社のことです。かつては親族や知人に連帯保証人を依頼するのが一般的でしたが、現在では保証会社の利用が主流になっています。

保証会社の役割

保証会社の主な役割は以下の3つです。

家賃滞納時の立て替え

入居者が家賃を支払えなかった場合、保証会社が大家に家賃を立て替えます。

その後、保証会社は入居者に対して立て替えた金額の支払いを請求します。

入居審査の実施

入居者の支払い能力や信用情報を審査し、支払い能力に問題がないかを確認します。

収入、職業、過去の滞納歴などが審査の対象になります。

家賃回収のサポート

滞納が発生した場合、入居者に督促を行い、家賃を回収します。

家賃回収業務を代行することで、大家や管理会社の負担を軽減します。

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なぜ保証会社が必要なのか?

以前は、賃貸契約時に「連帯保証人」を求められるのが一般的でした。しかし、現代では以下の理由により保証会社の利用が普及しています。

連帯保証人を確保するのが難しくなった

核家族化が進み、親族に保証人を頼めない人が増えた。

友人や知人に保証人を依頼するのは心理的な負担が大きい。

大家が家賃回収のリスクを減らしたい

連帯保証人よりも、専門の保証会社の方が確実に家賃を回収できる。

滞納時の対応を保証会社に任せることで、大家の手間が減る。

保証会社の利用が一般化した

賃貸市場では「保証会社利用必須」の物件が増加しており、ほぼ標準的な契約条件となっている。

保証会社の利用が義務かどうか

物件によっては、保証会社の利用が「必須」または「選択可能」となっています。最近では、多くの物件で保証会社の利用が義務付けられており、保証会社を利用しないと契約できないケースも多いです。一方で、一部の物件では「連帯保証人を立てれば保証会社の利用は不要」とされる場合もあります。

保証会社を利用する際の費用

保証会社を利用する場合、以下のような費用が発生します。

初回保証料(契約時に支払う)

家賃の30%~100%が相場

例:家賃10万円の場合、3万円~10万円程度

年間更新料(1年ごとに発生する場合が多い)

1万円~2万円程度

月額保証料(保証会社によっては毎月支払うケースもある)

家賃の1%程度(例:家賃10万円なら月1,000円)

保証料は保証会社によって異なるため、契約時にしっかり確認することが重要です。

保証会社を利用する際の注意点

保証会社によって審査基準が異なるため、必ず審査に通るわけではない。

滞納した家賃は最終的に入居者が支払わなければならない。

保証料が発生するため、契約時の初期費用やランニングコストが増える。

物件によっては指定の保証会社が決まっており、選択肢が限られる。

4. 保証会社の種類

保証会社にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や審査基準が異なります。ここでは、主に 「信販系」「賃貸保証専門会社系」「家主系」 の3つに分類し、それぞれの特徴や審査のポイントを詳しく解説します。

信販系保証会社(審査が厳しめ・クレジットカード会社系)

信販系保証会社は、クレジットカード会社や金融機関が運営する保証会社であり、審査基準が比較的厳しい傾向にあります。

特徴

クレジットカード会社や金融機関と提携しており、信用情報機関のデータを参照する。

審査基準が高めで、過去に金融事故(クレジットカードの滞納や債務整理)があると通過が難しい。

審査が通れば安心感があり、優良な物件の契約がしやすい。

代表的な信販系保証会社

会社名特徴
オリコフォレントインシュア(オリコ)クレジットカード会社「オリコ」系列。審査基準は厳しめだが、信頼性が高い。
アプラス信販会社「アプラス」が運営。家賃保証に加えてクレジットカードと連携可能。
セディナ(SMBCファイナンスサービス)三井住友フィナンシャルグループの信販会社。審査は比較的厳しい。
ジャックス信販会社のジャックスが運営。家賃保証のほか、カード決済と連携可能。

審査のポイント

信用情報を重視(クレジットカードの滞納歴があると審査落ちの可能性)

収入の安定性が求められる(正社員や公務員が有利)

家賃と収入のバランス(家賃が月収の1/3以下が望ましい)

賃貸保証専門会社系(審査が比較的柔軟・賃貸に特化)

賃貸保証専門会社系は、賃貸契約の家賃保証に特化した保証会社であり、信販系に比べて審査が柔軟な場合が多いです。

特徴

信用情報機関のデータを使用せず、独自の審査基準を持つ会社が多い。

収入や雇用形態に応じて審査の柔軟性があるため、フリーターや自営業者でも通る可能性がある。

信販系よりも保証料が高めに設定されることが多い。

代表的な賃貸保証専門会社

会社名特徴
日本セーフティーフリーターや自営業者でも通りやすい。全国対応。
Casa(カーサ)幅広い物件で利用される。比較的審査が柔軟。
日本賃貸保証(JID)審査の通過率が高めで、柔軟な対応が可能。
エルズサポート大手不動産会社と提携が多いが、審査は比較的緩め。
フォーシーズ外国人向けの賃貸保証にも対応している。

審査のポイント

収入の安定性は見られるが、信販系ほど厳しくない

滞納歴があっても通る場合がある(ただし、保証料が高くなる可能性)

フリーターや派遣社員、自営業者でも審査に通ることが多い

家主系保証会社(オーナーや管理会社が独自に運営)

家主系保証会社は、大家や不動産管理会社が独自に運営する保証サービスです。大手管理会社が自社保証サービスを提供しているケースが多く、審査基準は物件ごとに異なります。

特徴

物件ごとに審査基準が異なるため、一概に厳しい・緩いとは言えない。

保証内容が物件ごとに異なり、保証料もケースバイケース。

一部の物件では、信販系や賃貸保証専門会社の保証と併用されることもある。

代表的な家主系保証会社

会社名特徴
レオパレス21(プラザ賃貸保証)レオパレス専用の保証会社。自社物件契約時に必須。
大東建託(ハウスリーブ)大東建託の管理物件で利用される。審査はやや緩め。
積水ハウス(シャーメゾンライフサポート)積水ハウスの物件専用。比較的審査が通りやすい。
UR賃貸(UR支援保証)UR賃貸住宅向けの保証会社。公的機関系で審査は緩め。

審査のポイント

保証会社によって審査基準が異なる(大手管理会社のものは比較的通りやすい)

家賃滞納歴があっても通るケースがある

保証料は比較的安めに設定されていることが多い

保証会社の選び方と注意点

保証会社を選ぶ際は、以下の点をチェックしましょう。

審査基準の違いを理解する

クレジットカードの信用情報が気になる場合は「信販系」を避ける。

フリーターや自営業者なら「賃貸保証専門会社系」を選ぶのが無難。

保証料を確認する

信販系は保証料が比較的安め(家賃の30%~50%)。

賃貸保証専門会社系はやや高め(家賃の50%~100%)。

家主系保証会社は管理会社ごとに異なるが、低コストのケースも多い。

契約前に保証会社を指定されているか確認する

物件によっては「指定の保証会社しか利用できない」ことがある。

保証会社の選択肢がある場合、保証料や審査基準を比較するのがおすすめ。

5. 保証会社を利用するメリット・デメリット

賃貸契約をする際、多くの物件で保証会社の利用が求められます。保証会社を利用することで、入居者や大家にとってどのようなメリット・デメリットがあるのか詳しく解説します。

メリット

連帯保証人を用意する必要がない

従来の賃貸契約では親族や知人に連帯保証人を頼む必要がありましたが、保証会社を利用することで保証人なしで契約できる場合が多いです。

メリット

連帯保証人を頼める人がいなくても契約可能。

保証人をお願いする負担や心理的なストレスが軽減される。

交渉や手続きがスムーズになり、契約の手間が減る。

注意点
一部の物件では保証会社と併せて連帯保証人が必要なケースもあるため、契約条件を確認しましょう。

家賃滞納時に大家とのトラブルを回避できる

保証会社を利用することで、万が一家賃を滞納してしまった場合でも、保証会社が大家に立て替え払いをしてくれます。

メリット

家賃を滞納してもすぐに退去を迫られる心配が少ない。

家賃を支払えなかった場合でも、保証会社が仲介することで大家との直接的なトラブルを回避できる。

保証会社が分割払いなどの救済措置を設けている場合もある。

注意点
保証会社が立て替えた家賃は、後日必ず入居者が支払う必要があります。支払いを続けられないと、保証会社から法的手続きを取られる可能性もあります。

審査に通れば契約できる物件の選択肢が広がる

最近では、多くの賃貸物件で保証会社の利用が必須となっており、保証会社の審査に通れば契約できる物件が増えます。

メリット

連帯保証人を用意しにくい人でも物件を選びやすい。

フリーターや自営業者、外国籍の人でも審査に通る可能性がある。

信販系保証会社よりも賃貸保証専門会社を利用することで、審査が柔軟になる場合もある。

注意点
保証会社ごとに審査基準が異なるため、1社の審査に落ちても別の保証会社なら通ることもあります。

大家や管理会社にとってのリスクが減る

保証会社は入居者だけでなく、大家や管理会社にとってもメリットがあります。

メリット

家賃の未払いリスクを軽減できる。

入居審査を保証会社が行うため、安定した入居者を確保しやすい。

滞納が発生しても、保証会社が回収業務を行うため、管理会社や大家の負担が減る。

注意点
保証会社を利用すると、入居希望者の数が減る可能性もある(特に保証料の高い物件)。

デメリット

保証料の負担が発生する

保証会社を利用する場合、入居者は保証料を支払わなければなりません。

デメリット

初回保証料(家賃の30%~100%)がかかる。

年間更新料(1万円~2万円)が発生することが多い。

一部の保証会社では、毎月家賃の1%程度の月額保証料が必要。

対策
保証料の金額は保証会社によって異なるため、契約前にしっかり確認しましょう。

審査に落ちる可能性がある

保証会社の審査に通らなければ、契約ができません。

デメリット

信用情報に問題があると、審査が厳しくなる。

収入が不安定な人(フリーター・自営業・契約社員など)は審査が通りにくいことがある。

物件によっては指定の保証会社しか利用できないため、選択肢が限られる。

対策

もし審査に落ちた場合、他の保証会社を利用できるか相談する。

審査が緩めの保証会社を扱う物件を探す。

家賃が収入の1/3以下の物件を選び、審査通過率を上げる。

滞納した場合、保証会社からの請求が厳しくなる

保証会社は家賃を立て替えてくれますが、その後は入居者に対して厳しい取り立てを行う場合があります。

デメリット

滞納すると保証会社から督促の連絡が頻繁にくる。

長期間支払わないと、裁判や法的措置を取られることもある。

信用情報に影響を与える場合がある(特に信販系)。

対策
滞納しないことが一番ですが、支払いが厳しくなった場合は、保証会社に早めに相談しましょう。分割払いなどの対応をしてくれる場合もあります。

保証会社を変更できない場合がある

一度契約すると、保証会社を変更できないケースがあります。

デメリット

賃貸契約中に別の保証会社へ乗り換えができないことが多い。

退去時まで高い保証料を払い続ける必要がある。

対策
契約前に保証会社の条件をしっかり確認し、費用が高すぎる場合は他の物件を検討するのも選択肢です。

6. 保証会社の審査ポイント

賃貸物件の契約時に利用する保証会社は、入居者が家賃を滞納しないかどうかを判断するために審査を行います。保証会社ごとに審査基準は異なりますが、一般的に以下のようなポイントが重視されます。

収入の安定性(職業・雇用形態)

保証会社が最も重視するのが「収入の安定性」です。家賃を滞りなく支払えるかどうかを判断するため、職業や雇用形態、勤続年数などがチェックされます。

雇用形態審査の通りやすさ備考
公務員・正社員通りやすい安定した収入があるため、高評価
大企業の契約社員・派遣社員やや通りやすい勤続年数が長いと評価が高くなる
中小企業の契約社員・派遣社員普通勤続年数や収入によって評価が変わる
個人事業主・フリーランスやや通りにくい収入が不安定だと審査落ちの可能性あり
アルバイト・パート通りにくい収入が低い場合、保証人や追加保証が必要になることも
無職非常に厳しい貯金額や連帯保証人の有無が審査に影響する

対策

フリーランスや個人事業主の人は、確定申告書や銀行の入金履歴を用意すると審査がスムーズになる。

アルバイトやパートでも、副業収入や貯蓄額をアピールすることで通る場合がある。

無職の場合は、貯金額を証明するか、連帯保証人を立てるのが有効。

収入と家賃のバランス

保証会社は「家賃負担率(収入に対する家賃の割合)」をチェックします。一般的に、家賃は収入の1/3以下が望ましいとされています。

審査に通りやすい例

月収30万円で家賃9万円の物件を借りる(家賃負担率30%) → 通過しやすい

月収20万円で家賃10万円の物件を借りる(家賃負担率50%) → 落ちる可能性が高い

対策

収入に見合った家賃の物件を選ぶ(家賃が収入の1/3以下になるようにする)。

収入が低い場合は、親と同居・ルームシェアなどを検討することで審査が通りやすくなる。

勤続年数・職歴

同じ会社で長く働いているほど、収入が安定していると判断され、審査に通りやすくなります。

勤続年数審査の通りやすさ
3年以上非常に通りやすい
1~3年通りやすい
半年~1年やや通りにくい
半年未満厳しい(試用期間中は特に厳しい)

対策

転職して間もない場合は、以前の職場の勤務歴も証明できる書類を準備すると良い。

試用期間中でも、内定通知書や雇用契約書を提出すれば、審査が通る可能性がある。

信用情報・過去の家賃支払い実績

信販系保証会社の場合、個人の信用情報(クレジットカードやローンの履歴)を参照するため、過去に金融トラブルがあると審査に影響します。

審査に悪影響を及ぼす要因

クレジットカードの延滞や未払い

携帯料金の滞納(分割払いをしている場合は信用情報に影響)

住宅ローンやカードローンの延滞

過去に賃貸物件での家賃滞納歴がある

対策

クレジットカードやローンの支払いを滞納しないようにする。

信用情報に不安がある場合は、信販系ではなく賃貸保証専門会社を選ぶと通る可能性が高くなる。

家賃滞納歴がある場合は、滞納した理由を説明し、今後の支払い計画を伝えると審査が緩和されることもある。

連帯保証人の有無(保証人なしでも審査は可能か?)

保証会社を利用する場合でも、物件によっては「連帯保証人を求められるケース」があります。

連帯保証人の状況審査への影響
連帯保証人あり通りやすい
連帯保証人なし普通(保証会社の審査基準による)
保証人も信用力が低い審査に落ちる可能性が高い

対策

収入が低い場合や審査が不安な場合は、安定した収入がある親族を保証人に立てると審査が通りやすくなる

どうしても保証人がいない場合は、「保証人なしOK」の物件を探すのも一つの方法。

その他のポイント(外国籍・生活保護・高齢者)

外国籍の場合

在留カードのコピーを提出する必要がある。

日本での収入が安定していることが求められる。

フォーシーズなどの「外国人対応の保証会社」を選ぶと審査に通りやすい。

生活保護受給者の場合

家賃の支払いが自治体から直接行われることが多いため、審査に通りやすい保証会社もある(ただし、対応していない物件もある)。

物件によっては生活保護受給者向けの保証会社を指定される場合がある。

高齢者(65歳以上)の場合

収入が年金のみでも、安定していると判断されれば通ることが多い。

「高齢者向けの賃貸保証会社」を利用するのが有効。

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7. まとめ

賃貸物件を契約する際、保証会社の利用が一般的になっています。保証会社は家賃滞納時に大家へ立て替えを行う役割を持ち、入居者にとっては連帯保証人を用意する手間を省けるメリットがあります。

一方で、初回保証料や年間更新料が発生し、審査に落ちる可能性もあるため注意が必要です。審査では、収入の安定性や家賃負担率、信用情報が重視され、職業や雇用形態によって通過しやすさが異なります。審査が不安な場合は、信販系よりも賃貸保証専門会社を選ぶと通りやすくなります。

契約時には、保証料や更新料、審査基準を確認し、自分に適した保証会社を利用することが重要です。保証会社の仕組みを理解し、スムーズな賃貸契約を進めましょう。