リモートワーク時代の快適環境づくり:内見でチェックすべき配線と電波

1. はじめに

リモートワークが当たり前になった今、賃貸物件を選ぶうえで「ネット環境」は重要な判断基準のひとつになっています。間取りや家賃はもちろんですが、在宅勤務が快適に行えるかどうかは、電波状況や配線設備の有無によって大きく左右されます。

本記事では、内見時に見落としがちな「ネット環境チェックポイント」や、快適に作業するための住まいの選び方を具体的にご紹介します。

2. なぜネット環境が重要なのか?

リモートワークでは、インターネットが仕事の「命綱」と言っても過言ではありません。業務のやりとりはチャットやメール、オンライン会議で行われるため、ネットが遅かったり不安定だったりすると、次のような問題が発生します。

オンライン会議で音声や映像が途切れる
相手の話が聞き取れず、商談やチームの意思疎通に支障が出る

ファイルのダウンロードやアップロードに時間がかかる
業務効率が悪くなり、納期遅れや評価低下の原因にも

頻繁な接続トラブルでストレスがたまる
長時間の作業に集中できず、仕事の質が下がる

また、モバイルWi-Fiや格安回線では、通信量制限や回線の混雑によってパフォーマンスが安定しないこともあります。在宅で仕事をスムーズにこなすためには、高速・安定したネット環境が整っていることが大前提なのです。

3. 内見時に確認すべき「配線」チェックリスト

内見時にネット環境を重視するなら「配線の確認」は非常に重要です。ここでは、リモートワーク向き物件かどうかを見極めるために確認すべき配線ポイントを、詳しく分かりやすくご紹介します。

光回線の引き込み口があるか

部屋に光回線がすでに引き込まれているかどうかは、まず確認すべきポイントです。以下のような設備があるかをチェックしましょう。

光コンセント(光アウトレット)があるか。

電話用モジュラージャックしかない場合は、開通工事が必要な可能性あり。

不明な場合は「この部屋は光回線が引き込まれていますか?」と管理会社や不動産会社に聞いてOKです。

コンセントの数と位置

Wi-Fiルーターやパソコン、ディスプレイなど、在宅勤務には多くの電源が必要です。

作業スペースに十分な数のコンセントがあるか?

延長コードが必要になりそうな位置ではないか?

特にルーターを置く場所と、デスクを置く場所それぞれに電源があると良い。

配線の通しやすさ

LANケーブルや電源コードをドアの下や家具の裏を通さなければならないと、見た目が悪くなりがちです。

ドアを閉めたままでも配線が通せる構造か?

4. 電波(Wi-Fi)状況をチェックするポイント

スマホでその場の電波強度を確認する

内見時、スマートフォンのWi-Fi受信感度を確認してみましょう。建物に備え付けのWi-Fi(無料インターネット)が使える場合は、その電波の強さや安定性をチェックできます。

アンテナ本数が少ない or 不安定なら注意

Speedtest(スピードテスト)アプリで実際の速度(下り/上り)を測るとより正確
目安としてZoomや動画通話は上り・下り5Mbps以上が理想

備え付けWi-Fiがない場合は、スマホのキャリア回線の電波状況を見るだけでも「建物の構造が電波を通しやすいか」のヒントになります。

構造・素材による電波遮断の可能性をチェック

部屋の壁・建物の素材によって、Wi-Fi電波の通りやすさは大きく異なります。

建物構造電波の通りやすさ特徴
木造・軽量鉄骨通りやすい部屋全体に電波が届きやすい
RC(鉄筋コンクリート)遮られやすい壁が厚く、隣の部屋や廊下に届きにくい
SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)非常に遮る複数の壁を越えると通信が不安定に

RC造以上の建物は、中継器やメッシュWi-Fiの導入も視野に入れると安心です。

間取りによる電波の届きにくさに注意

Wi-Fiの電波は、ルーターの位置から壁やドアを挟むごとに弱くなります。以下のような間取りは要注意。

ルーターを置ける位置が部屋の端(玄関近く)にしかない

デスクスペースとルーター設置場所が遠い

ドアや収納が多く、電波を遮る物が多い

1Kや1LDKなど、壁が多い間取り

理想は、ルーターを部屋の中央に近い場所に置ける間取りです。

中継器やメッシュWi-Fiが必要そうか判断

広めの間取りや、電波の遮蔽物が多い場合は、中継器やメッシュWi-Fiが必要になることがあります。

壁や床の裏に隠れるスペースが多い

角部屋や最上階でルーターから距離がある

通信が安定しない場所が複数できそうな間取り

中継機を追加するコスト・手間を見越して、入居前に考えておくのが得策です。

近隣のWi-Fiが干渉していないか(集合住宅の場合)

集合住宅だと、他の部屋のWi-Fiが干渉し合うことがあります。

スマホのWi-Fi一覧にSSID(ネットワーク名)がたくさん出てくる

複数の強い電波が見える場合、混線して遅くなる可能性あり

あわせて読みたい☞ソフトバンクAirや光が遅い…?賃貸でWi-Fiが不安定なときの原因と対策

5. 引越し後すぐにネットを使いたい場合の準備

契約前に「ネット環境の対応状況」を確認する

内見の段階で、まず確認しておきたいのは以下の点です。

すでに光回線が引き込まれているか

光コンセント(光アウトレット)がある物件は、工事不要で早期利用できる可能性あり

ネット無料物件かどうか

無料でも速度や安定性に不安がある場合、自分で回線契約できるかを確認する

回線会社の選択肢(NTTフレッツ、auひかり、NURO光など)

マンションタイプによっては選べる会社が制限されていることも

内見時や申込み前に、不動産会社や管理会社へ以下のように質問するとスムーズです。
「この物件はどのインターネット回線に対応していますか?」

入居日が決まったら、早めに回線契約&工事予約を!

インターネット開通までには通常 2~3週間ほどかかります。

繁忙期(3月・4月)や人気エリアでは、1ヶ月以上かかることもあるので、以下の流れで準備しましょう。

申し込みから開通までの基本ステップ

  1. プロバイダのWebサイトや家電量販店で回線申し込み
  2. 折り返し連絡が来て、工事日を予約(電話またはメール)
  3. 開通工事の実施(立ち合いが必要)
  4. 機器設置 → Wi-Fi設定して利用開始

「入居初日から使いたい」なら、契約は引越しの1ヶ月前が理想です!

工事が間に合わないときの代替手段

どうしても間に合わない場合は、一時的なネット手段を検討しましょう。

代表的な代替手段

モバイルWi-Fi(ポケットWi-Fi)をレンタルする
数日~1ヶ月単位でレンタル可能。短期引越しにも便利

スマホのテザリングを利用する
通信容量に注意(動画会議や作業用はかなり消費します)

無料Wi-Fiスポットを利用する
コンビニやカフェ、コワーキングスペースなど(セキュリティに注意)

Wi-Fiルーターは事前に用意しておこう

ルーターがなければ、せっかく回線が開通してもWi-Fiが使えません。以下の点に注意して、事前に購入 or 引越し前のものを持参しましょう。

対応回線に合ったルーターを選ぶ(例:IPv6対応・光回線向けなど)

広い部屋・壁の多い物件なら中継器やメッシュWi-Fiも検討

回線業者によってはルーターを無料 or 有料レンタルできる場合もあるので、契約時に確認してみてください。

あわせて読みたい☞賃貸引越しやることリストの完全ガイド

6. まとめ

ネット環境が整っていない物件では、どんなに立地や間取りが良くてもリモートワークには不向きです。特に内見時は、光回線の引き込み状況やWi-Fi電波の届きやすさなど、事前に確認しておくべきポイントが多くあります。

「入居してから後悔しないため」にも、配線や電波状況をしっかりチェックし、自分の働き方に合った住まい選びを行いましょう。ネットが安定すれば、仕事も気持ちもグッと快適になります。